政府は23日、9月のレスリング女子世界選手権で10連覇し、五輪と合わせ13大会連続世界一を達成した吉田沙保里(30)=ALSOK=に国民栄誉賞を与えることを正式決定した。昨年のサッカー日本女子代表「なでしこジャパン」以来、20例目で、授与式は11月7日に行われる。吉田は来年9月の世界選手権(ハンガリー)でのV11、2016年リオデジャネイロ五輪でのV4、20年東京五輪招致成功の3つを“恩返し”に掲げた。
霊長類最強の女が、狙っても獲れない栄誉を手にした。都内のホテルで会見した吉田は、白のブラウスと黒のジャケット姿でビシッと決めた。報道陣約100人が詰めかけ、テレビのワイドショーが生中継する中、まず感謝の言葉を述べた。
「大変に名誉ある賞。多くの国民のご支援をいただいた、たまもの。世界記録を更新することで、栄誉賞に応えたい」
ロンドン五輪から約1カ月後の女子世界選手権(カナダ)で、男子グレコローマン130キロ級で12大会連続世界一のアレクサンドル・カレリン(ロシア)を抜く、五輪と世界選手権を合わせたV13を達成。ギネスブックの世界記録にも認定された。
出場すれば授与後初の公式戦となる12月の全日本選手権(代々木第2体育館)については態度を保留したが、来年の世界選手権と4年後のリオ五輪出場には前向きだ。「次の目標に向けてがんばらないと」と、30歳になってもモチベーションは持続できている。
女性らしい一面もみせた。栄誉賞の副賞に、故郷の三重県特産の真珠をリクエストした。色は光り輝くゴールドを希望。その願いはかなうかどうか。金メダルの価値は誰よりもわかっている。決して“豚に真珠”のおねだりではない。
このリクエストに対し、国民栄誉賞を受賞するレスリング女子の吉田 沙保里選手(30)に贈られる記念の副賞が、本人の希望通り、金色の真珠をあしらったネックレスに決まったことがわかったとFNNが発表した。政府は、吉田選手の希望を受けて、宝飾品会社の「ミキモト」に対し、金色の真珠1粒をあしらったネックレスを発注し、真珠には、ミキモトが特別にデザインする装飾が施されるという。
マット外でも大きな仕事が残されている。東京が立候補している20年夏季五輪の招致だ。開催地が決まる来年9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会まで1年を切った。「多くの子どもたちに勇気を与えることが大事」。27日には東京・杉並区内で招致パレードに参加する。国民的ヒロイン、いやレスラーとなった吉田が、五輪招致の“顔”になる。
<参考>
yahooニュースより引用 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121024-00000044-spnannex-spo
FNNニュースより引用 http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00234408.html |